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2018.02.21 事業報告
映画『永遠の0』編集者宮島竜治氏による 映画編集基礎講座~プロの映像編集をめざす方へ~実施報告

2018年2月2日(金)、映像産業振興機構内ホールに於いて映画『永遠の0』編集者宮島竜治氏による 映画編集基礎講座~プロの映像編集をめざす方へ~」を実施いたしました。

講師には『スウィングガールズ』『ALWAYS三丁目の夕日』『永遠の0』で日本アカデミー賞最優秀編集賞を3度受賞した宮島竜治氏を講師に迎え、映画編集者を志望している方、あるいは「もっと映画編集の力を伸ばしたい」編集助手の方、もしくは映画業界人として映画の編集を勉強したいと思っている方を対象に講義を行いました。

本セミナーでは初心者にも分かりやすく、宮島氏による講義と撮影素材を教材にした編集例により、【映画】として質の高い映像を制作するテクニックを学びました。また受講者個々の編集における疑問、課題にも宮島氏が向き合い指導していただきました。講座終了後には懇親会を催し、講師や他の受講者との交流も行いました。

デジタル機器の進化、動画撮影機器の普及により、誰もが手軽で身近に動画映像を感じるようになりましたが、一方【映画】の編集を学ぶ機会は専門学校で、あるいはプロの編集者から直接教えられる場に限られます。本講座は【映画】の編集を学ぶための貴重な講座となりました。




第1部【映画】を編集するとは
第2部:実践編集
質疑応答

第1部では「【映画】を編集する」ことに関して、基本的な考え方をご説明いただきました。それを踏まえて第2部の実践編集ではいくつかの映像を見ながら、同じ素材でも繋ぎ方による印象の違いや、狙いを仮定した上での的確な編集方法の解説、またシナリオにないSEを入れることでよりわかりやすい映像にした例、シナリオにない影像を後から付け加えることでリアリティのある映像にした例などを誰にでもわかるように丁寧にご説明いただきました。

編集を基礎から学ぶ人も、今現在編集の仕事をしている人も有益な知識を得ることができる講座でした。

質疑応答では、編集テクニックや現場スタッフとのコミュニケーションについてなどの質問が活発に上がり、「一人前の編集マンになるために必要な時間は?」という質問に対しては「助手時代を経て3年ほど仕事をこなした後に、先輩や師匠ではなく自分なりの編集、オリジナルという壁を越えられるかどうか」というアドバイスをいただきました。

受講者からは「基本的なことから映画全般の話まで聞けてとてもわかりやすかった」「自分の足りない点がわかった」「自分以外の編集の仕方がわかって勉強になった」といった満足度の高い感想をいただきました。

 

開催概要

【対象者】
将来の映画産業を担う映画編集志望者、編集スタッフ、業界人

【日 時】
2018年2月2日(金)
受付開始14:30 講座15:00~18:00 懇親会18:15~19:45(希望者のみ自由参加)

【会 場】
映像産業振興機構(VIPO)ホールR(東京都中央区築地4-1-1東劇ビル2F)

【主 催】
特定非営利活動法人映像産業振興機構 

【参加費(税込)】
一般10,000円/VIPO会員8,000円/学生5,000円/懇親会1,000円

【参加人数】
26名

【講師紹介】
宮島竜治(みやじま りゅうじ)氏
日本映画学校(現・日本映画大学)卒業、1996年公開の『ロマンス』(監督: 長崎俊一)で編集技師としてデビュー。『スウィングガールズ』、『ALWAYS 三丁目の夕日』で、2005、2006年の日本アカデミー賞の最優秀編集賞2年連続受賞に続き、『永遠の0』で3度目の2014年日本アカデミー賞最優秀編集賞を受賞。
2007年公開の『歌謡曲だよ、人生は〜乙女のワルツ』で映画監督としてもデビューした。