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2026.02.04 お知らせ・その他
【絶賛公開中】〈舞台挨拶レポート2〉『黒の牛』公開記念トークイベントに福永壮志監督(『SHOGUN 将軍』)が登壇

京都映画企画市パイロット映像より初の長編実現化
『黒の牛』(蔦 哲一朗監督)が絶賛上映中!
公開記念トークイベントに福永壮志監督(『SHOGUN 将軍』)が登壇
「10年、20年後もあのショットを覚えている」


VIPO(ヴィーポ)が京都府と共催している京都発オリジナル時代劇映画企画コンテスト「京都映画企画市」。多数の応募書類より選出された企画の公開プレゼンテーションを経て審査の結果選ばれた、優秀映画企画には、パイロット版映像制作の権利が付与され、東映株式会社京都撮影所もしくは株式会社松竹撮影所の協力のもと撮影が行われます。撮影終了後には、完成披露上映会を行い、その後の長編化に繋げるプロジェクトです。
 


左より、松山大耕副住職、蔦 哲一朗監督

このたび、2016年の優秀映画企画に選ばれた『黒の牛』(蔦 哲一朗監督)のパイロット版映像が初の長編実現化し、2026年1月23日(金)より全国順次絶賛上映。公開2週目には京都&東京で公開記念トークイベント第2弾が行われました。
 
1月31日(土)京都シネマにて、蔦 哲一朗監督と本作にご協力いただいた臨済宗 大本山 妙心寺退蔵院 松山大耕副住職がトークイベントを行いました。「十牛図」に象徴される<禅>の世界は本作の着想に多大な影響を与えています。松山副住職は、作品における禅的思想の道標として、作中「十牛図」の詩も筆されています。「なぜ十牛図は馬ではなく牛なのか。馬はまっすぐ走るが、牛は迷う」とお話があり盛り上がりました。
 
 
また、2月1日(日) 新宿K’s cinemaでは、蔦 哲一朗監督と、『SHOGUN 将軍』で知られる福永壮志監督によるトークイベントが行われました。福永監督の第1作『リベリアの白い血』の日本配給を蔦監督が行い、そこから盟友関係が続いています。
 


左より、福永壮志監督、蔦 哲一朗監督

 

コメント

福永壮志監督
◆福永壮志監督
言語化できない感覚をフィルムに落とし込む、映画という形に残そうという衝動、そこから動いて素直に創ったこと、70ミリフィルムまで使って実現したことが、本当にすごいと思います。
観たものや観た時間、そこで受けた感覚が、何よりも全てだと思っていて、あまり言葉で説明したくないですが、現代社会のあるべき姿からすごく離れてしまった距離を、感覚として、埋めてくれるような体感がすごくありました。セリフや物語がどうとかいうことではなく、ワンシーン、ワンカットの風景だったり、人の表情だったり、手触りだったり、その匂いだったりということが伝わってきました。その感覚、体感、体験が力強い映画でした。
蔦監督が一番撮りたかった、大雨の中、牛とリー・カンションさんが何回も往復しながら田んぼを耕すカットは、10年後、20年後に、あのショットを僕は覚えていると思います。この作品の「核」であり、この映画の強さを表しているシーンと思いました。

 
 

蔦監督
◆蔦監督
「フィルムで撮る」ことを僕とカメラマンの大前提としていて、フィルムで何を撮るか常に探していました。ある時、牛のお世話を1週間位させていただく機会があり、牛の持つ精神性、崇高さや宗教的なものに感じ入るものがあったので、白黒フィルムで撮ったらどうなるのだろうというモチベーションが最初のきっかけでした。そこに「十牛図」の要素や、元々描きたかった自然回帰への願望、人間と自然の関係性を取り戻す過程を描けたらと思い、どんどん肉付けされていって、このような映画になりました。

 
 

【トークイベント情報】
そして、今後もトークイベントが続々と開催決定。蔦監督とゲストによる製作裏話など聞けるかもしれません。詳細は各劇場WEBサイトをご確認ください。
 
2/6(金)には、映画『国宝』で強烈な印象を残し、昨年の文化功労者にも選ばれたダンサーの田中 泯氏が本作に禅僧役として出演。蔦監督と本作を語る深いトークセッション!貴重な機会をお見逃しなく!
 
京都シネマ
2/6(金) 12:55回上映終了後:田中 泯氏、蔦哲一朗監督
 
新宿K’s cinema
2/7(土) 11:20の回 上映後:空音央監督・蔦哲一朗監督
2/8(日) 13:40の回 上映後:瀬々敬久監督・蔦哲一朗監督

 
★国内外の著名映画監督からコメント続々
映画監督の福永壮志氏、瀬々敬久氏、石井岳龍氏、行定勲氏、ツァイ・ミンリャン氏など国内外の映画監督をはじめ、映画に関わるプロフェッショナルやアーティストから絶賛の声が到着しています。
 
〇ただそこで生きる人と牛 フィルムに焼き付いたその営みは 現代生活の嘘と脆さを照射する
――福永壮志(映画監督)
 
〇動いている牛を見ているだけで面白い。わくわくする。こんなことがあっただろうか。 最後は、とんでもない場所に見ている者を連れて行ってくれる。すごかった。 この数年は『黒の牛』があれば映画はそれでいい。そう思えさえもする。必見。
――瀬々敬久(映画監督)
 
〇たゆたう静謐さとスリリングな獰猛さが絶妙にうねり重なる、映像と音響の圧倒的スペクタクル時空間体験。始原的な環境と人と黒牛の共振共鳴の一体感は無論だが、画面を覆い尽くす靄(もや)や雨や光の多彩な表現が特に素晴らしく、圧巻のクライマックス第七図と第八図の下りでは意識が変性した。凄い。
――石井岳龍(映画監督)
 
〇こんな映画を作ってみたいと一度は思うが、なかなか作ることの出来ないような領域の映画を、蔦監督は執念で完成させた。 そこには神が味方して奇跡を起こしたかのような映像美しか映しだされない。 そんな、傑作である。
――行定勲(映画監督)
 
〇蔦哲一朗の眼差しに、あらためて心を動かされました。
リー・カンションがこれほど澄みきった作品に身を委ねたことを誇りに思います。
――ツァイ・ミンリャン(映画監督)

 

『黒の牛』全国順次公開中!

首都圏:ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿K’s cinemaほか
関西:京都シネマ、テアトル梅田、シネマ神戸ほか
全国順次公開

 
禅に伝わる「十牛図(じゅうぎゅうず)」から着想を得た男と牛の物語。出演は、台湾の名優リー・カンション氏、映画『国宝』で強烈な印象を残した田中 泯氏、そして音楽には、生前本作の企画に賛同し参加を表明していた坂本龍一氏の楽曲を使用し、場所や時代を超越した世界観をさらに深く印象づけています。
 
完成まで8年を要した壮大なスケールで送る映像詩は、全編フィルムで撮影し、長編劇映画の撮影としては日本初となる70mmフィルムも⼀部で使用。日本・台湾・アメリカの3か国が手を携えた国際共同製作であり、監督の故郷・徳島県三好市をはじめとする四国各地、さらにコロナ禍の台湾でも撮影が行われました。
 
2024年、「第37回東京国際映画祭」〈アジアの未来〉部門にてプレミア上映された後、2025年、「第49回香港国際映画祭」で最高賞の〈Firebird Award〉を受賞しています。是非、この機会に、圧倒的映像美で誘う内なる宇宙と森羅万象をめぐる旅を、ご自身の目でご覧ください。
 

 

作品情報

『黒の牛』(京都映画企画市2016優秀映画企画パイロット映像より初長編化)

キャスト リー・カンション、田中 泯、牛(ふくよ) ほか
監督 蔦 哲一朗
脚本 蔦 哲一朗、久保寺晃一、上田眞之、熊野桂太
美術 部谷京子
音楽 坂本龍一
配給 ALFAZBET、ニコニコフィルム、ムーリンプロダクション
2024年製作/114分/日本・台湾・アメリカ合作
©NIKO NIKO FILM / MOOLIN FILMS / CINEMA INUTILE / CINERIC CREATIVE / FOURIER FILMS

※東京都墨田区にある牛嶋神社では、2月28日まで、「黒の牛 特別展欄」として、劇場版とは上映尺と編集が異なるメディアアート版が常設上映されております。是非この機会にご覧ください。
https://alfazbetmovie.com/kuronoushi/installation/
 

京都映画企画市

映画・映像制作者(監督、プロデューサー等)を対象とした企画コンテスト。時代劇の拠点としての京都の優位性を生かし、映画・映像クリエイターが世に出ていく仕組みを構築することを目的として実施しています。「日本で唯一、メジャースタジオで自分の作品企画を映像化できるコンテスト」として、映画・映像制作者のみなさまの企画実現に向けたきっかけづくりや第一歩をサポートしてまいります。
https://www.vipo.or.jp/project/kyotofilmpitching/

 

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特定非営利活動法人映像産業振興機構[VIPO]内
京都映画企画市 -Kyoto Film Pitching- 事務局
Email:kyoto.office@vipo.or.jp