VIPOは本年度より文化庁メディア芸術海外展開事業を受託しました。
平成30年度メディア芸術海外展開事業について
文化庁では、優れたメディア芸術作品を紹介するため、海外のメディア芸術関連のフェスティバル・施設において、文化庁メディア芸術祭の受賞作品を中心とした企画展の開催やパッケージプログラムの上映、専門家によるプレゼンテーション、作家によるワークショップ等を実施しています。 企画展では、キュレーターがテーマに基づいた作品選定を行い、現地参加先と共同で展覧会を開催。出展作家は現地に赴き、展示やプレゼンテーション、ワークショップなどを行います。 これらの活動を通じて、作家や専門家による現地での交流を促し、国際的な「メディア芸術」への理解と評価向上、文化庁メディア芸術祭の周知と応募促進を行っています。
主催:文化庁 運営事務局:特定非営利活動法人映像産業振興機構
「アヌシー国際アニメーション映画祭」は、1960年にカンヌ国際映画祭のアニメーション部門が独立して始まった、国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)公認の映画祭で、世界最大規模のアニメーション映画祭として知られています。毎年6月にフランス東部スイス国境近くの山々に囲まれたアヌシー湖畔の街で開催され、コンペティション上映の他にも、カンファレンスや見本市など多彩なイベントが開催されます。
巨大都市東京。何ものをも混在させ、異なるものを出合わせ、過去と未来、現実とバーチャルという時空をかき混ぜる。東京にはそこから生まれるエネルギーが常に満ちている。 そんな東京を内外のクリエイターたちはどのように描いたのか。東京の発するパワーをどう作品に取り入れたのか。 この展示では、歴代のメディア芸術祭受賞作品を中心に、「TOKYO SCRAMBLE」というテーマで作品を選んだ。あるものは抽象的に、またあるものは人間的に巨大都市を表現し、全体としてみると、まさに東京・渋谷のスクランブル交差点のような強いパワーを放っている。
『君の名は。』(2016)
監督: 新海誠 平成29年度 第20回/アニメーション部門/大賞
『シン・ゴジラ』(2016)
総監督: 庵野秀明 監督・特技監督: 樋口真嗣
平成29年度 第20回/エンターテインメント部門 大賞
『24drones』(2015)
制作チーム:真鍋大度/石橋素/MIKIKO/黒瀧節也/西本桃子/柳澤知明/原田克彦/NON/ERISA/SAYA/YUKA/KAORI
平成29年度 第20回/エンターテインメント部門/審査委員会推薦作品
『バケモノの子』(2015)
監督: 細田守
平成27年度 第19回/アニメーション部門/審査委員会推薦作品
『モブサイコ100』(2016)(アニメーション)
監督: 立川譲
平成29年度 第20回/アニメーション部門/審査委員会推薦作品
『モブサイコ100』(2012) (コミック)
著者: ONE
『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』(2015)
監督:原恵一
平成27年度 第19回/アニメーション部門/審査委員会推薦作品
『東京ゴッドファーザーズ』(2003)
監督: 今敏
平成15年度 第7回/アニメーション部門/優秀賞
『鉄コン筋クリート』(2006)(アニメーション)
監督: マイケル・アリアス
『鉄コン筋クリート』(1993)(コミック)
著者: 松本大洋
『Rhizome』(2015)
監督: Boris LABBE
平成27年度 第19回/アニメーション部門/大賞
『火要鎮』(2013)
監督: 大友克洋 2012
平成24年度 第16回/アニメーション部門/大賞
『Fig』(2006)
監督: 山村浩二
『やさしいマーチ』(2011)
監督: 植草 航
平成23年度 第15回/アニメーション部門/新人賞
『Airy Me』(2013)
監督: 久野 遥子
平成25年度 第17回/アニメーション部門/新人賞
『愛のかかと』(2016)
監督: 円香
平成29年度 第20回/アニメーション部門/審査委員会推薦作品
『えーん (WAAAH)』(2018)
監督: 冠木佐和子
『布団』(2012)
監督: 水尻自子
平成24年度 第16回/アニメーション部門/新人賞
『toki- CROSSING #01』(2016)H10.0*W50.0*D50.0cm
アーティスト: 後藤映則 平成29年度 第20回/アート部門/審査委員会推薦作品
toki-シリーズでは動きから「時間」を形象化・実体化させて、動きと時間の関係性や時間の美しさ、性質を捉えようとしている。 toki- CROSSING #01では、とある日に家の近くの横断歩道を渡った12人をひとつの時間軸に繋げて、その場にいた他人同士の共通点を探っている。
『家族デッキ』(2010) H73.0*W88.5*D224.0cm
アーティスト:村田朋泰 平成21年度 第13回/アニメーション部門/審査委員会推薦作品
村田朋泰が2007年に発表し、文化庁メディア芸術祭の審査委員会推薦作品などにも選ばれた短編アニメ「家族デッキ」の撮影に使用されたセット。村田の過去の記憶に残る風景がモチーフになっている。
『オノコロ山』(2016) H80.0*W200.0*D160.0cm
アーティスト: 村田朋泰
村田朋泰が2016年にニューヨークにて発表し、映像作品「翁舞 / 木ノ花ノ咲クヤ森」に出てくる洞窟を使って作られており、古事記に登場する「自らから凝り固まってできた島」である淤能碁呂島(おのごろしま)をモデルにしている。
ブースではアーティストトーク(後藤氏6/13、村田氏6/14)を行い、連日多くの来場者で賑わいました。来場者は映画関係者のほかクリエイターや学生も多く、幅広い方に日本のアニメーション表現の多様性を紹介し、また交流の場となりました。
監修:岡本美津子
2018年6月15日(金)14:30-15:50 劇場: PATHE ANNECY Theater Room #3
[監督舞台挨拶]
当日は村田監督による舞台挨拶とQ&Aがありました。たくさんの質問が上がり、関心の高さが伺えました。
『睡蓮の人』(2000)(16min)
平成13年度 第5回/アニメーション部門/優秀賞 「遠い記憶」なつかしくて、せつなくて、微笑ましい思い出。かわらない日常の中のふとしたきっかけから記憶のかけらが蘇る。かけらとかけらとが、やがてひとつの遠い記憶として姿を表す。それはまるで大切な人からのメッセージのように。
『朱の路』(2002)(13min)
平成14年度 第6回/アニメーション部門/審査委員会推薦作品 暗く長いトンネルを走る列車。悲しみを抱えた男は朱の花を差し出す少女と出会い、短い旅へと向かう。言葉ではないもの、言葉にはできないもの。些細なこと。些細なもの。その短い旅の終わりに男は長く暗いトンネルを抜ける。
『家族デッキ Episode 1』(2007)(4min)
平成21年度 第13回/アニメーション部門/審査委員会推薦作品 東京の下町にある床屋を経営する高田家は、両親と中学生のお姉さん、小学生の弟の4人家族。この床屋に住まう七福神(髪様)のいたずらで、高田家の日常にはちょっと不思議な出来事が起こります。その間にも家の中にはゆっくりと時間が流れ、それぞれの生活が描かれていきます。
『木ノ花ノ咲クヤ森』(2014-2015)(11min)
東日本大震災をテーマにしたシリーズ「生と死にまつわる記憶の旅」の第1章。記憶を失った主人公は過去の痕跡を探しながら、すべて消し去ろうとする二人のハンターから逃走している。翁は、変わらないでほしい願いと、変わってゆく現実を語り継ぐ存在として登場し、忘却の縁(ふち)として静かに舞い続ける。
『松が枝を結び』(2017)(16min)
東日本大震災をテーマにしたシリーズ「生と死にまつわる記憶の旅」の第3章。 津波で引き裂かれた双子。スノードームは、現在と過去を結ぶ。現在と過去を行き来しながら、死者は記憶を取り戻していく。月と太陽が重なり、過去と現実がつながるうさぎ男は、記憶を取り戻した少女を黄泉の世界に導く。
6月14日19:00~ Chill Out Room
会場へ駆けつけた文化庁藤原文化部長にご挨拶をいただいたほか、長編コンペティションにノミネートされた「若おかみは小学生!」高坂希太郎監督、クロージングセレモニーで上映された「DREAMLAND」水江未来監督、テレビ作品コンペティションでクリスタル賞を受賞した「ピッグ 丘の上のダム・キーパー」Eric Oh監督、基調講演をされた株式会社ポリゴン・ピクチュアズCEO塩田周三氏、またMIFAでのメディア芸術祭出展「TOKYO SCRAMBLE」をキュレーションされた岡本美津子氏のご挨拶、参加作家の後藤映則氏、村田朋泰氏より、作品の説明やご挨拶がありました。
湖畔をながめる開放感溢れたパーティ会場へ日本以外各国より300人以上のお客様がご来場され、様々な国のクリエイターやプロデューサー、ディストリビューターなど映画関係者が幅広く交流する場となりました。
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
Tel.: 03-3543-7531 内藤