正規流通分科会

正規流通分科会座長 後藤健郎この度、正規流通分科会の座長を務めさせていただきます後藤です。
どうぞ皆様、宜しくお願い申し上げます。

さて、我が国のコンテンツ業界を取り巻く環境は、デジタルネットワークの進展と経済のグローバリーゼーションの影響を受けて、新たなビジネススキームの構築や新たな権利侵害対策など様々な問題や課題を抱えています。

私が専門とする映画の違法流通問題を見ても、映画館で何者かによって盗撮された映像がP2P(ファイル共有ソフト)にアップされ、その数時間後には中国のUGC(動画共有)サイトに投稿され、瞬く間に各国の字幕が付され世界中のオンライン上で蔓延するといった現実にあります。ますます潜在化しながらかつ急速に広域化するため、侵害の蔓延を阻止することは困難な状況にあります。

そのような状況の一方で、コンテンツの正規流通は、世界のハードメーカーや巨大化するメディアコングロマリット、さらにはPC企業やポータルサイト企業が台頭し、縦横に渡る多数のプレーヤーの戦略が入り乱れる中、多種多様のビジネスモデルが構築されようとしています。この大きな流れのなかで、我々は、我が国のコンテンツ業界をどのような戦略によって発展させていくべきなのか、そのビジョンの在り方を問われているところです。

コンテンツ業界の大転換期といえるこの現況において、分科会メンバーの皆様をはじめ各界の専門家のお力をお借りしながら、少しでもコンテンツ産業の振興にお役に立てるよう議論を深めて参りたいと存じます。 1年間ご支援のほど何卒宜しくお願い申し上げます。

正規流通分科会座長 後藤健郎

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