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2025.08.06 事業報告
【ワールドプレミア上映】<実施報告>「First Cut+(プラス)Summer Edition 2024」参加企画『沼影市民プール』

「第20回Doc Edge映画祭」Tides of Change部門にて
「First Cut+(プラス) Summer Edition 2024」受賞企画
『沼影市民プール』がワールドプレミア上映


VIPO(ヴィーポ)は、経済産業省「令和6年度補正クリエイター・事業者支援事業費補助金(クリエイター・事業者海外展開促進)」の一環として、日本映画を対象とした実写長編映画の編集コンサルテーションプログラム「First Cut Lab Japan*」を実施しています。
 
この度「First Cut Lab Japan 2023」に参加し、その後「First Cut+(プラス) Summer Edition 2024」にて日本企画では初となる「First Cut+ Works in Progress Award」を受賞した竹中香子プロデューサー・太田信吾監督による長編ドキュメンタリー映画『沼影市民プール』が、2025年6月25日から8月31日までニュージーランド全土で開催されているドキュメンタリー映画の祭典Doc Edge映画祭Tides of Change部門にてワールドプレミア上映されましたので、ご報告いたします。
 

「First Cut Lab Japan」とは
ヨーロッパを拠点に実写長編映画の編集コンサルテーションを実施している「First Cut Lab」(運営:Tatino Film)とVIPOとの共催による、日本では初となる日本映画を対象とした実写長編映画の編集コンサルテーションプログラムです。

 

First Cut Lab Japan 2023およびFirst Cut+(プラス) Summer Edition 2024:
『沼影市民プール』参加者

プロデューサー:竹中香子 Kyoko TAKENAKA
一般社団法人ハイドロブラスト

プロデューサー・俳優・日仏通訳・演劇教育
2011年に渡仏し、日本人としてはじめてフランスの国立高等演劇学校の俳優セクションに合格し、2016年、フランス俳優国家資格を取得。パリを拠点に、フランス国公立劇場を中心に多数の舞台に出演。2017年より、日本での活動も再開。俳優活動のほか、フランスの演劇教育や創作現場におけるハラスメント問題に関するレクチャーやワークショップを行う。2021年、フランス演劇教育者国家資格を取得。2021年より、太田信吾映像作品のすべてのプロデュースを担当。現在、太田信吾最新作『沼影市民プール』で初の長編プロデュースに挑む。自身のアートプロジェクトとして『ケアと演技』(全国ツアー中)、『サテライト・コール・シアター』(BUGアートセンター)を企画・演出。

 
 

監督:太田信吾 Shingo OTA
一般社団法人ハイドロブラスト

映画監督・俳優
長野県出身。大学では哲学・物語論を専攻。処女作の映画『卒業』が「イメージフォーラムフェスティバル2010」優秀賞・観客賞受賞。初の長編映画『わたしたちに許された特別な時間の終わり』が「山形国際ドキュメンタリー映画祭2013」 で公開後、世界12カ国で公開。近作に映画『解放区』など。映画『現代版 城崎にて』で「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2022」優秀芸術賞を受賞。現在、長編ドキュメンタリー映画の最新作『沼影市民プール』制作中。同作は制作の段階で「第1回沖縄環太平洋映画祭」インダストリー部門にて、最優秀企画賞を受賞。2010年にチェルフィッチュ『三月の5日間』香港公演に俳優として出演後、俳優・演出家としても活動しており、2025年9月~11月には欧州最大規模の舞台芸術祭「フェスティバル・ドートンヌ(パリ)」にて初演し、演出・出演を担当した演劇作品『最後の芸者たち』の国内(2都市)およびインドネシアツアー(4都市)が予定されている。

 
 

第20回Doc Edge映画祭 Tides of Change部門選出作品『沼影市民プール』

 
Story
50年に渡り”海なき町の海”として愛されてきた、さいたま市の沼影市民プール。
ここは高齢者にとっては健康増進の場所として、家族連れや子供たちにはレジャーの施設として、そしてゲイの男性たちには出会いの場所として、広く愛されてきた。しかし、都市開発計画は住民の反対運動や愛する場所を消失する心の問題を無視してプールの解体を決定してしまう。生と死や心のケアをテーマに一貫して映画を作ってきた監督の太田信吾は、人間だけではなく、建築や場所の喪失においても必要となる死の受容のプロセスを探究し始める。
 
『沼影市民プール』
監督・編集:太田信吾
プロデューサー:竹中香子
助監督:芳賀直之
プロデューサーアシスタント:マキシム・ロレ
制作プロダクション:一般社団法人ハイドロブラスト
2025年/日本/80分/DCP
2026年公開予定
 

参加者コメント

竹中香子(プロデューサー):
First Cut Labでの対話を通じて、ローカルな文化的背景をどのように海外の観客と共有するかを深く考察できました。そうした視点は『沼影市民プール』の編集のみならず、マーケティングやフェスティバルでの展開にも大きく活かされ、現在開発中の『煙突清掃人』にも確実に引き継がれています。
 
太田信吾(監督):
日本の極めてローカルな題材を世界の観客にいかに伝えるか…。伴奏してくださる皆さんとの試行錯誤のプロセスがあったからこそ、オスカー公認映画祭として近年、注目されているドキュメンタリー映画祭から招待頂けたと感じています。また本プログラムへ参加・受賞の過程で出会った方々とのネットワークは次回作にも確実に生きていると感じています。ありがとうございます。

 

お問い合わせ先

特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
グローバル展開事業部
E-mail:matching@vipo.or.jp
担当:谷元
 
 

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