VIPO社員紹介インタビュー

映画業界への情熱と
独自の視点で未来を切り拓く
独自の視点で未来を切り拓く
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)の最前線で活躍する社員に焦点を当てる本企画。今回は、映像事業部で部長代理を務める神山綾さんにお話を伺いました。若手映画作家の育成から国際映画祭の運営まで、多岐にわたるプロジェクトを推進する神山さんの仕事への思いや、これまでのキャリア、そして今後の展望についてお話しを伺いました。
── 本日はお忙しい中ありがとうございます。まず、神山さんが現在VIPOで担当されている主な業務について教えていただけますか。また映像事業部の様子もお聞かせください。
神山:
はい。主に3つのプロジェクトを担当しています。1つ目は、文化庁の受託事業である「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」です。これは今年で20年目を迎える歴史ある事業で、「映画作家」の育成を目的としています。現在は2つのプログラムがあり、商業映画監督への登竜門としての役割を担い、これまで90名近い研修生が参加し、4割以上が商業映画監督としてデビューしています。近年は海外の映画祭で評価される監督も輩出しています。
2つ目は、フランスの国立映画学校FEMIS(フェミス)の講師でもあるブリス・コヴァン氏による演出のワークショップ「VIPO Film Lab 監督コース」です。国際的な観点から演出を中心に実践的に学べる、非常に濃密なワークショップです。
そして3つ目は、VIPOの自主事業である「カンヌ監督週間 in Tokio 」です。これは、カンヌ国際映画祭の独立部門である「監督週間」で上映された、作家性の高い作品をいち早く日本で上映する映画祭です。アーティスティック・ディレクターをはじめゲストも招き、日本の観客や映画制作者と「監督週間」を繋げる重要な役割も担っています。
はい。主に3つのプロジェクトを担当しています。1つ目は、文化庁の受託事業である「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト」です。これは今年で20年目を迎える歴史ある事業で、「映画作家」の育成を目的としています。現在は2つのプログラムがあり、商業映画監督への登竜門としての役割を担い、これまで90名近い研修生が参加し、4割以上が商業映画監督としてデビューしています。近年は海外の映画祭で評価される監督も輩出しています。
2つ目は、フランスの国立映画学校FEMIS(フェミス)の講師でもあるブリス・コヴァン氏による演出のワークショップ「VIPO Film Lab 監督コース」です。国際的な観点から演出を中心に実践的に学べる、非常に濃密なワークショップです。
そして3つ目は、VIPOの自主事業である「カンヌ監督週間 in Tokio 」です。これは、カンヌ国際映画祭の独立部門である「監督週間」で上映された、作家性の高い作品をいち早く日本で上映する映画祭です。アーティスティック・ディレクターをはじめゲストも招き、日本の観客や映画制作者と「監督週間」を繋げる重要な役割も担っています。

映像事業部では他のプロジェクトを担当しているメンバーも含め約15名で活動しています。それぞれ業務分担しつつチーム毎に協力して仕事を進めています。
── ありがとうございます。どれも映画業界にとって非常に意義深い事業ですね。ndjcやカンヌ監督週間の運営では、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか。
神山:
ndjcは文化庁からの受託事業なので、まずは事業に応募し、採択されるための資料作成から始まります。採択後は、公募の告知、応募者の書類整理、審査員の選定、研修生のためのワークショップ準備など、全ての運営業務に事務局として取り組みます。
選出された作家は、プロのスタッフと共に短編映画を制作するため、制作プロダクションの選定や契約、予算管理など、制作全体を支える役割も担います。完成後は、上映会や劇場公開等にかかる配給業務、過去に参加した監督のフォローアップ等々、長期的な視点で監督たちを支援しています。
一方、カンヌ監督週間 in Tokioは自主事業なので、まずは協賛企業への営業活動(お金集め)から始まります。開催決定後は、上映作品の選定・交渉、日本語字幕や宣伝素材の制作、そして会期中のゲストの舞台挨拶やパーティーの企画・運営など、多岐にわたります。
ndjcは文化庁からの受託事業なので、まずは事業に応募し、採択されるための資料作成から始まります。採択後は、公募の告知、応募者の書類整理、審査員の選定、研修生のためのワークショップ準備など、全ての運営業務に事務局として取り組みます。
選出された作家は、プロのスタッフと共に短編映画を制作するため、制作プロダクションの選定や契約、予算管理など、制作全体を支える役割も担います。完成後は、上映会や劇場公開等にかかる配給業務、過去に参加した監督のフォローアップ等々、長期的な視点で監督たちを支援しています。
一方、カンヌ監督週間 in Tokioは自主事業なので、まずは協賛企業への営業活動(お金集め)から始まります。開催決定後は、上映作品の選定・交渉、日本語字幕や宣伝素材の制作、そして会期中のゲストの舞台挨拶やパーティーの企画・運営など、多岐にわたります。
── 映画の企画開発から制作支援、配給、映画祭運営まで、本当に幅広い実務を経験されていないと難しい業務だと感じます。神山さんはこれまでどのようなキャリアを歩んでこられたのですか?
神山:
VIPOに入る前は、ずっと映画の「興行」側にいました。新卒で映画館の運営に携わり、その後、配給会社で劇場営業を担当。洋画配給の経験もあり、字幕制作や宣伝素材の管理にも関わりました。その後は神奈川県にあるミニシアターで支配人を務めました。映画業界を「制作」と「興行」に分けると、私はずっと興行側におり、VIPOに入って初めて本格的に制作の世界に触れることになりました。
VIPOに入る前は、ずっと映画の「興行」側にいました。新卒で映画館の運営に携わり、その後、配給会社で劇場営業を担当。洋画配給の経験もあり、字幕制作や宣伝素材の管理にも関わりました。その後は神奈川県にあるミニシアターで支配人を務めました。映画業界を「制作」と「興行」に分けると、私はずっと興行側におり、VIPOに入って初めて本格的に制作の世界に触れることになりました。
── もともと映画業界を目指していたのですか?
神山:
映画は好きで、大学でも少し勉強しました。大学進学と同時に地元から映画館がなくなってしまったので、就職活動の時には「地元に映画館を作りたい」と強く思ったんです。その単純な思いから、まずは映画館で働くことを選びました。
映画は好きで、大学でも少し勉強しました。大学進学と同時に地元から映画館がなくなってしまったので、就職活動の時には「地元に映画館を作りたい」と強く思ったんです。その単純な思いから、まずは映画館で働くことを選びました。
── 「地元に映画館を」という夢が原点なのですね。そこから、どのような経緯でVIPOに入ることになったのでしょうか。
神山:
前職を辞めて少し休んでいた時期に、知人の紹介でVIPOのパート職*の話をいただきました。その頃、地元で自主的な上映活動を始めており、働き方を模索していた時期だったので、パートという形態がちょうど良かったのです。また、以前働いていた映画館が自治体と連携して運営していた経験から、国の事業に携わることで、映画館を振興するためのノウハウや視点が得られるかもしれない、という期待もありました。(*現在はフルタイム勤務)
前職を辞めて少し休んでいた時期に、知人の紹介でVIPOのパート職*の話をいただきました。その頃、地元で自主的な上映活動を始めており、働き方を模索していた時期だったので、パートという形態がちょうど良かったのです。また、以前働いていた映画館が自治体と連携して運営していた経験から、国の事業に携わることで、映画館を振興するためのノウハウや視点が得られるかもしれない、という期待もありました。(*現在はフルタイム勤務)
── 実際に入ってみて、いかがでしたか?
神山:
勉強になることばかりです。
一方で国の事業を扱っているので堅い場所だと思っていましたが、予想以上に柔軟で自由度が高いと感じています。私が入社したのは2020年3月末で、直後にパンデミックとなり、いきなり在宅勤務からのスタートでしたが、会社として働きやすさを考えてくれました。
職員一人ひとりがそれぞれの持ち場で責任感と自由度の高さをもって働いていると感じます。もちろん、守るべきルールはしっかりありますが、それを実現するための方法は個々の裁量に任されている部分も大きいですね。
勉強になることばかりです。
一方で国の事業を扱っているので堅い場所だと思っていましたが、予想以上に柔軟で自由度が高いと感じています。私が入社したのは2020年3月末で、直後にパンデミックとなり、いきなり在宅勤務からのスタートでしたが、会社として働きやすさを考えてくれました。
職員一人ひとりがそれぞれの持ち場で責任感と自由度の高さをもって働いていると感じます。もちろん、守るべきルールはしっかりありますが、それを実現するための方法は個々の裁量に任されている部分も大きいですね。
── 最後に、神山さんの今後の目標についてお聞かせください。VIPOでの目標と、ご自身の個人的な目標、両方の視点からお願いします。
神山:
VIPOでは、引き続き人材育成に力を入れていきたいです。成果を出すためには長期的な視点に立つ必要があるので、それが叶うプロジェクト運営を目指しています。特に今は、国内だけでなく海外で活躍できる人材を育てていくことが重要だと感じています。
個人的な目標は、地元での活動の幅を広げて映画館をつくる動きを加速させることです。リモートワーク制度などを活用し、仕事と両立させていきたい。仕事にしっかり取組み、自分のやりたい映画活動にも力を入れられる。そんなワークライフバランスを実現できる環境に感謝しています。
VIPOでは、引き続き人材育成に力を入れていきたいです。成果を出すためには長期的な視点に立つ必要があるので、それが叶うプロジェクト運営を目指しています。特に今は、国内だけでなく海外で活躍できる人材を育てていくことが重要だと感じています。
個人的な目標は、地元での活動の幅を広げて映画館をつくる動きを加速させることです。リモートワーク制度などを活用し、仕事と両立させていきたい。仕事にしっかり取組み、自分のやりたい映画活動にも力を入れられる。そんなワークライフバランスを実現できる環境に感謝しています。
── これからVIPOで働きたいと考えている方へ、メッセージはありますか?
神山:
日本の映画界の未来をより良くしたい、映画業界に貢献したい、という広い視点と意欲を持っている方に来ていただけると嬉しいです。映画制作や配給の経験者はもちろん即戦力になりますが、「人を育てる」「人を支える」仕事を経験してきた方の視点も、私たちのプロジェクトに大いに活かせるのではないかとも思います。
VIPOの仕事は、クリエイターや業界を応援する仕事ですから。興味と意欲さえあれば、未経験の分野でも挑戦できる環境が整っています。気概のある方と一緒に働けることを楽しみにしています。
日本の映画界の未来をより良くしたい、映画業界に貢献したい、という広い視点と意欲を持っている方に来ていただけると嬉しいです。映画制作や配給の経験者はもちろん即戦力になりますが、「人を育てる」「人を支える」仕事を経験してきた方の視点も、私たちのプロジェクトに大いに活かせるのではないかとも思います。
VIPOの仕事は、クリエイターや業界を応援する仕事ですから。興味と意欲さえあれば、未経験の分野でも挑戦できる環境が整っています。気概のある方と一緒に働けることを楽しみにしています。
── 本日は貴重なお話をありがとうございました。

