平成18年度事業報告
(平成18年4月~平成19年3月)
1. 事業経過と成果について
当機構は平成18年6月7日経団連会館において開催した平成17年度通常総会で、ご承認いただいた18年度の事業計画書、会計収支予算書に基づき、昨年度同様に関連する関係省庁、団体、教育機関と連携しながら人材育成支援、内外の市場開拓作品の制作支援、コンテンツ国際取引市場強化を主たる推進事業といたしました。また国内外に対する各コンテンツ業界の横断的な流通促進及び文化振興を目的に平成19年度に予定されております事業「ジャパン国際コンテンツフェスティバル」の事前研究調査として、「コンテンツ国際取引市場強化事業」に取組みました。
平成19年度に予想される事業拡大に対応できますよう当機構の人員及び組織を拡充整備、諸規程の制定を行いました。尚、当機構が係わった政府予算は、約5億となりました。
2. 事業の実施に関する事項
- 特定非営利活動に関する事業
- コンテンツ産業に係る人材の育成事業
- 「コンテンツ人材育成総合プログラム」(経済産業省受託費4500万円)
17年度と同様に産学連携によります「職能別三方得インターンシップ」に加え、要望の多いプロデューサー育成のための「プロデューサーかばん持ちインターンシップ」を新たに企画し実施いたしました。このプログラムは①インターンシップ(職能別、プロデューサーかばん持ち)②シンポジウム、フォーラムの開催③映像産業に関わる人材育成の展開についての調査・研究(東京大学へ委託)の各事業で構成されております。 - インターンシップ
- 職能別
事業者に対しインターン受け入れが可能な企画を公募するとともに、大学院、大学、短大、専門学校から学生を推薦して頂き、派遣学生と企画のマッチングを行いました。応募者は14校51名で、内23名が7企画のインターンシップに参加しました。 - かばん持ち
インターン受け入れが可能なプロデューサーを公募するとともに、職能別と同様に高等教育機関からも学生を推薦して頂きました。プロデューサーの育成という目的から推薦頂くにあたっては、映像系の学部・学科に限定することなく行いました結果、12校から32名の応募があり、マッチングの結果12名が7企画でプロデューサーに密着し実習を行いました。
- 職能別
- シンポジウム、フォーラムの開催
今期は九州大学で2月21日「インターンシンポジウム」、東京大学で3月1日「コンテンツ・インターンシップ・フォーラム」を開催し、三方得インターンシップの成果報告、講演会、座談会を行いました。 - コンテンツ人材育成に関する調査
調査・研究については引続き東京大学に委託致しました。
- 「コンテンツ人材育成総合プログラム」(経済産業省受託費4500万円)
- 短編映画制作による若手作家の育成(文化庁受託費1億3200万円)
「若手映画作家育成プロジェクト2006」を実施致しました。映画祭等映像関連団体より受賞経験のある有望な若手作家を推薦頂き、各団体のご協力により映像実施制作研修を含みますワークショップを実施、完成作品上映会を行いました。- ワークショップ1
10月1日から9日までSKIPシティ、ソニーPCL、東京現像所にて基礎講習。 - ワークショップ2
11月から2月まで8作品の短編映画制作実習を実施致しました。 - 完成作品合評上映
3月27日新宿バルト9で完成合評上映会として8作品を上映、各作家への講評を実施致しました。
- ワークショップ1
- ゲートキーパー育成(文化庁受託費210万円)
メディア芸術におけるゲートキーパーに必要な能力育成のための教育体系の基礎的研究及び、3月19日に学生を対象とした座談会とアンケート調査を行いました。 - 文化庁映画関係団体等の人材育成事業支援全体会議に参画致しました。
- 文化庁の新進芸術家海外留学制度の推薦団体となり、応募者1人を文化庁へ推薦しましたが内定に至りませんでした。
- 海外指導者の招聘によるセミナー(文化庁受託費690万円)
エリザベス・デイリー氏(南カリフォルニア大学映画テレビ学部長)、ジェームズ・ハインドマン氏(AFI特別顧問)の両氏を招聘、6月8日の当機構通常総会後の講演をはじめ、6月2日から13日まで早稲田大学等で8回の講演を実施致しました。また講演内容を記録した書籍、DVDを制作。10月25日に会員の皆様に発送致しました。また一般向け販売も行いました。
(販売価格:書籍 1,000円、DVD 3,000円) - 学生を対象とした就職セミナー(自主事業450万円)
学生を対象に「メディア・映像業界就職セミナー」を実施致しました。映画、テレビ、音楽、広告CMの各業界別に、各社の人事ご担当者にご協力頂き業界の動向や各社の採用方針についてパネルディスカッションを行いました。またメディア・映像に関連する企業1000社にアンケートにご協力頂き、「映像産業の雇用と人材に関するアンケート調査結果報告書」にまとめました。
実施日 9月13日、20日、26日、27日
会場 女性と仕事の未来館(港区三田) - AFI(アメリカン・フィルム・インスティテュート)への留学生斡旋
AFIのブックレットの提供や、「TIFFCOM2006」でAFI副学部長を招いてのセミナーを開催し、映像業界に実務経験のある留学希望者の募集を行い1名に推薦状を発行致しました。
- コンテンツ産業に係る人材の育成事業
- コンテンツ作品制作への支援に係る事業
- 企画マーケット事業(経済産業省受託事業)
第19回東京国際映画祭におきまして、第2回目となるTPG(Tokyo Project Gathering)を実施致しました。当事業は作品企画段階での出資者と制作者の交流によって企画の具現化を図るものであり、制作支援の性格を有するものであります。世界14カ国、約90企画の応募から28企画が選出され、プレゼンテーション、交流会、個別商談ミーティングを実施致しました。3日間で延べ203のミーティングが行われ、出品企画の「ハチハニー」に北野武「ブラザー」のプロデュースを担当したアンカー・リーのコープロデュースが決定致しました。 開催期間 10月22日から25日
プレゼンテーション 10月22日 森タワー アカデミーヒルズ49階
個別面談 月23日から25日 森タワー アカデミーヒルズ40階 - コンテンツの国内・国際市場整備に係る事業
- 東京国際映画祭マーケット部門 (経済産業省受託費1億5000万円)
第19回東京国際映画祭のマーケット部門「TIFFCOM2006」を経済産業省、日本映像振興株式会社と共同で主催致しました。(共催:第19回東京国際映画祭)
開催期間 10月23日から25日、六本木ヒルズ森タワー40/49階
出展対象 映画・テレビ番組等の実写映像及びアニメーション、出版、コンピュータゲーム、キャラクター、コミック他
出展企業は163社、ID登録者3,000名(昨年比130%)、来場者15,000名(昨年比200%)という結果でした。
Seminar@TIFFCOM(10月24日 森タワー アカデミーヒルズ49 オーディトリアム)で 井関惺、ナンサン・シー、ビル・メカニックの各氏による基調講演と急速に成長するアジア市場への取り組みなどアジアに視点置いたパネルディスカッションを行いました。
関連企画として2(1)のTokyo Project Gatheringのほかに韓国文化コンテンツ振興院(KOCCA)主催の「日韓映像フォーラム」、AFI共催の「AFIセミナー」、全日本テレビ番組製作連盟(ATP)主催「ATP賞テレビグランプリ2006」を実施致しました。 - 韓国における日本映画上映会事業(文化庁受託費5700万円)
第3回日韓文化事業として当機構が主催し、「日本映画:夢と冒険」をテーマに2000年以降の新しい映画16作品を選び開催致しました。またプレミア上映として最新作「手紙」「ただ、君を愛している」を上映し、監督、出演者が舞台挨拶を行いました。あわせて犬童一心監督とポン・ジュノ監督の対談やスペシャルゲストとして韓国で絶大な人気を得ているピアニスト倉本裕基氏のライブ・パフォーマンスを行い。内外のメディアからも好評を博しました。
期間 11月15日から19日
会場 韓国ソウル メガボックスCOEX - 中国における日本映画上映事業(文化庁受託費4000万円)
文化庁、中国国家電影電視総局が主催し当機構、新影連共催で日中国交正常化35周年記念「2007年日本映画祭」を実施致しました。オープニング作品「天国は待ってくれる」など8作品を上映し、監督、出演者による舞台挨拶を行いました。また中国総局主催の夕食会、日本大使館主催のレセプションなどを通じ日中関係者の文化交流を深めることが出来ました。
期間 3月15日から3月18日
会場 新世紀劇院、新東安影城 - コンテンツポータルサイトの運営
(総務省受託事業費1240万 経済産業省受託事業費3500万 文科省支援)
経団連エンターテインメント・コンテンツ産業部会コンテンツ流通促進分科会で検討を行っておりました日本のコンテンツに係る基本情報を、内外に向けて発信するためのポータルサイトの開設を予定しております。それにむけて運営を行うコンテンツ・ポータル運営協議会を8月2日設立し当機構はその事務局となりました。18年度中に各コンテンツホルダーとの調整及びシステム構築が完了し、平成19年4月から試験運用を開始致します。 - 世界映画人会議(文化庁受託事業)
東京国際映画祭期間中の文化庁映画週間のシンポジウム企画であります本事業は文化庁が主催、ユニジャパンが企画・運営し当機構は共催支援を行いました。 - 釜山国際映画祭でのジャパンナイト(文化庁受託事業300万)
釜山国際映画祭期間中の10月15日、釜山パラダイスホテル ガーデンにおきまして、文化庁、ユニジャパンと共同でレセプションを開催し、文化庁高塩文化部長、キム・ドンホ釜山映画祭委員長、依田理事、岡田理事他、日韓映画関係者500名の方々参加頂きました。 - 第2回アジアコンテンツ産業セミナー(5月25日から27日マニラ)に参加し、各国関係者との交流を深めました。
- 香港フィルムマートにてJAPANプレミアナイト実施(経済産業省受託事業)
約300人規模のレセプションを開催し、プレミア作品として「神童」を上映、監督及び主演キャストの舞台挨拶を行いました。
- 東京国際映画祭マーケット部門 (経済産業省受託費1億5000万円)
- コンテンツ産業に関する調査研究、情報収集・提供に係る事業
- 映画マーケット視察報告
TIFFCOMの普及、宣伝、ノウハウ蓄積及び市場動向の調査を目的に関係諸機関と協働で諸外国の映画マーケットに出展を行いつつ、釜山国際映画祭(10月) 、AFM(11月) 、ロッテルダム映画祭(1月) 、MIDEM(1月) 、ベルリン映画祭(2月) 夕張映画祭(2月)、香港ミュージック・フェア(3月)等視察を行いました。その結果を当機構の内山隆理事(千葉商科大学)を中心に、冊子「映画の国際流通ビジネス-映画マーケットの歩き方-」にまとめ会員の皆様に送付致しました。 - 「知的財産推進計画2007」策定に向けて
「映像産業現状調査」および映画会社、テレビ番組制作者など関係各所から聴取した意見をもとに提案書「『知的財産推進計画2007』策定に向けて」を取りまとめ、政府関係省庁、日本経団連に働きかけた結果、「知的財産推進計画2007」におきまして、当機構が要望した多くの項目が盛り込まれました。 - コンテンツ国際取引市場強化事業(経済産業省受託費1500万円)
マルチコンテンツによる国際展開の在り方に関する調査研究を、当機構の内山隆理事(千葉商科大学)を中心に、我が国コンテンツ産業の海外展開の方策を調査し報告書にまとめました。データ収集、現状分析、ヒアリングに加え、香港エンターテインメント・エクスポや、東京アニメフェアの視察を行いました。同報告書の成果は、JAPAN国際コンテンツフェスティバル実施のためにも活用されます。 期間 2007年2月27日から3月30日 - その他
各種の事業活動を通して得られた知見は、政策当局への提案として各事業の報告書としてまとめ、委託元の関係省庁へ提案されております。またこれらの一部は、一般向けにも公開されております。
- 映画マーケット視察報告
- コンテンツ産業に関する普及・啓発に係る事業
- 日本映画切手発行に係る協力(郵政公社受託事業 780万円)
作品選定、各社との交渉及び著作権・肖像権の使用許諾を取りまとめ、郵政公社との協議を重ね、各10作品を2シートにまとめました。郵政公社が7月31日に記者発表を行い、10月10日に特殊切手「日本映画」として各50万部を発行致しました。購入を希望する会員の皆様には当機構を通じ優先予約を行いました。 - 地域社会への普及に対する協力
東京国際映画祭協賛企画として、世田谷区、財団法人せたがや文化財団とともに世田谷映像文化シンポジウム「映像文化が地域を創る」を10月23日に主催開催し、山田洋次監督、早稲田大学安藤教授を招いてシンポジウムを行い地域社会への普及に協力致しました。 - アニメ・ゲーム等映像のマーケットの実施(日本自転車振興会補助事業)
「コンテンツショーケース2007in関西」の部分事業として当機構の大阪事務所が実施致しました。
- 日本映画切手発行に係る協力(郵政公社受託事業 780万円)
- 海外の同様の機関との連携・交流に係る事業
- 韓国関係機関との業務提携
昨年度のAFI(アメリカ)、CNC、UniFrance(フランス)、UKFC(イギリス)等各国関係機関との協力強化に努めたのに続き、今期は韓国の各機関とコンテンツ産業の振興と相互協力を目的に当機構理事長と下記振興院及び委員会各代表と業務提携調印式を行いました。
7月27日 韓国文化コンテンツ振興院(KOCCA)ソ・ビョンムン院長
8月21日 韓国映画振興委員会(KOFIC)アン・ジュンシュク委員長
10月23日 韓国放送映像産業振興院(KBI)ユ・キュン院長
その後各振興機関と共同セミナー(KOCCA日韓映像フォーラム/TIFFCOM会期中10月23日)開催などの活発な交流を行っております。
- 韓国関係機関との業務提携
- 教育・研究機関との連携
- 文部科学省「科学技術振興調整費」による委託研究事業の斡旋
17年度文部科学省「科学技術振興調整費」の斡旋を行った九州大学、デジタル・ハリウッド大学院大学において引続き委託研究事業が行われております。(5年間)
- 文部科学省「科学技術振興調整費」による委託研究事業の斡旋
- 企画マーケット事業(経済産業省受託事業)
- その他の事業
- 優れたコンテンツ作品の上演・紹介に係る事業
- 「若手映画作家育成プロジェクト2006」において3月27日新宿バルト9で完成合評上映会として8作品の上映を行いました。(既出〔1〕-1-(2))
- 書籍の出版に係る事業
- VIPO調査レポート「映画の国際流通ビジネス 映画マーケットの歩き方」を発行しました。(既出〔1〕-4-(1))
- 「南カリフォルニア大学とアメリカ映画協会の映像教育」書籍及びDVDを制作しました。(既出〔1〕-1-(6))
- 優れたコンテンツ作品の上演・紹介に係る事業
- 組織運営
- 事業・運営の方針
- 6月7日の総会で承認されました「VIPOの事業と運営に関する3ヵ年ロードマップ」、「映像産業振興機構の組織図」に基づき各種事業を実施いたしました。
- 5月17日の理事会で設置の承認を頂いた政策検討委員会を8月から月1回の頻度で開催し業界活性化のため当機構の使命等について活発な討議を行っております。
- 運営体制の整備
- 現在の会員数は、個人会員23件、法人会員105件、賛助会員16件の合計144件で、今期は個人4件、法人9件の新規入会を頂きました。
- 6月7日平成17年度通常総会を開催し、17年度の活動報告、収支報告、平成18年度事業計画、会計収支予算の変更、理事の選任、映像産業振興機構の組織図及び運営の一部変更、3ヶ年ロードマップの制定を行いました。
理事会は5月17日、6月16日、11月27日に開催し総会決議事項の審議、政策検討委員会の設置、幹事理事選出、定款の一部変更を行いました。
幹事理事会は6月7日、11月27日、1月16日に開催し理事会審議事項、18年度事業中間報告、国際コンテンツフェスティバル(仮称)について審議、検討を行いました。 - 事務局の人員の拡充が行われ、レコード業界(7月)からの出向者、契約者2名・人材派遣会社からの派遣者9名が加わり、従事者が27名となりました。また事務所スペースの拡張を行いました。(1月9日)
- 円滑な経理処理をおこなうため、会計ソフト及びサーバーの導入を行い、来期よりの移行にむけ準備を行っております。
- 幹事理事会規程、就業規則・給与既定、稟議書取扱規程、決裁権限規程、組織規程、(運営)委員会規程、委員報酬規程の制定を行いました。
- 事業・運営の方針