平成17年度活動報告

(2005年6月1日〜9月30日)

当機構は2005年6月1日に特定非営利活動法人としての登記・成立を行い、平17年度期に入った。それ以後、現在までの活動の概要は以下の通りである。
尚、当機構が係った政府予算は、各省庁からの直接の受託事業と、当機構が斡旋たことにより教育機関が採択された委託研究事業を含めると、12億 6000万円となる。今後、更なる受託事業が予定されているので、15億円近くまで行く可能性がある。

1. 調査・提言

  1. 当機構理事の内山隆千葉商科大学教授を中心にアンケート方式による「映像産業現状調査」を1月に実施した。それをもとに、映画・放送・ゲーム・アニメ・音楽各業界の映像プロデューサーの人材育成に関する現状と課題を調査分析し、報告書(冊子)の作成、ホームページ上での公開を行った。(7月)
  2. 「映像産業現状調査」および映画会社、テレビ番組制作者など関係各所から聴取した意見をもとに提案書「『知的財産推進計画2005』策定に向けて」を取りまとめ、政府関係省庁、日本経団連に働きかけた結果、「知的財産推進計画2005」(6月10日決定)において、当機構が要望した多くの項目が盛り込まれた。

2. 教育・研究機関との連携

  1. 多数の映像関連の大学・大学院(関係学部等申請中を含む)から連携の申し出があり、適宜、協議を行った。このうち、九州大学、デジタル・ハリウッド大学院大学と連携して行う研究事業については、文部科学省「科学技術振興調整費」による委託研究事業として採択され(5月26日承認)、5年間にわたっての展開を行っている。(合計10億500万円の同調整費を活用)

3. 受託事業

  1. 「コンテンツ人材育成総合プログラム」(2005年6月〜、経済産業省受託費4000万円) 経済産業省から受託した事業である産学連携による「三方得インターンシップ」を遂行中である。このプログラムは①インターンシップ②プロデューサーや専門家を対象にしたシンポジウムの開催③映像産業に関わる人材育成の展開についての調査・研究(東京大学へ委託)の各事業で構成されるものである。
    1. インターンシップ
      企業よりインターン受け入れ可能な企画を公募するとともに、大学、短大、専門学校から学生を推薦してもらい、学生と企画のマッチングを行った。学生は10月より順次、現場で実習する予定。
    2. シンポジウムの開催(10月22日)
      第18回東京国際映画祭にて「コンテンツ産業、今そこにある危機」と題してシンポジウムを開催する。「金融技術は何を変えたか?」「媒体別お客様像大議論」「コンテンツ人材像大議論」「物語創造メソッド大議論」の4部構成。
    3. コンテンツ人材育成に関する調査
      調査・研究を東京大学に委託する。内容は「コンテンツ産業界に適した人材育成システムを構築するために、カリキュラム開発、テキスト作成、インターンシッププログラムの確立、教育担当者データベース資料策定の調査、研究」。
  2. 企画マーケット事業(第18回東京国際映画祭関連イベント、2005年10月 26日〜28日、経済産業省受託費3000万円)
    • 第18回東京国際映画祭 関連企画 Tokyo Project Gathering 概要
      • 主催:映像産業振興機構・経済産業省
      • 共催:(財)日本映像国際振興協会・日本映像振興(株)
      • プレゼンテーション:26日(水)15:00〜18:00。 六本木ヒルズ森タワーにて、国内外のバイヤー、プロデューサー、投資家等に対して6組の企画を発表
      • 交流パーティー:26日(水)20:30〜22:00。「ウォンズ・シノワ」にて国内のプロデューサー等と、海外のプロデューサー等との交流
      • 個別ミーティング:27日(木)〜28日(金)10:00〜18:00。森タワーにて、企画出品者と国内外のバイヤー、投資家等との個別ミーティング
    • 特色
      • 国際共同製作・共同出資を推進すべく、東京国際映画祭の新たなセクションとして開催される企画マーケット
      • 同時開催されるTIFFCOMへの来場者と合わせ、海外からプロデューサー、セールスエージェント、配給関係者が多数来場
      • 深作健太監督、押井 守脚本による「エルの乱」をはじめ、「ファイナルファンタジー」のキャラクターデザインの天野喜孝の原画によるフルCGアニメ「N.Y.サラダ」他全6作品のプレゼンテーション
      • 上記以外にカタログ企画として実写10本、アニメ4本を公式カタログに掲載。プレゼンテーション企画、カタログ企画ともに10月27日〜28日の2日間、国内外のプロデューサー等とのミーティングを実施
      • 日本ならではのアニメーション、フルCG作品などが混在することが特徴
  3. 韓国における日本映画上映会事業(2005年10月・11月、文化庁受託費1億4000万円)
    「日韓友情年2005」の記念事業として、10月にソウルで児童対象にした「日韓こども文化交流--これから一緒に歩く道--」、11月には同じくソウルで一般対象にした「日本映画--多様な展開」を開催。
    「日韓こども文化交流」に関してはオープニングとして新作「ヒノキオ」を含め児童映画8作品を上映。期間中に共通映画鑑賞を通して、日韓中学生によるトークセッションと、河合隼雄文化庁長官と韓国を代表する女優であるチャン・ミヒ氏との対談を予定。このほかに「ヒノキオ」の秋山監督とヒノキオ・ロボットなどの舞台挨拶を行う。
    「日本映画--多様な展開」に関しては約2週間の期間中に44作品の上映を予定。「男はつらいよ」「日本一の若大将」「トラック野郎」等のシリーズ作品もラインアップされ多様な話題作を上映。また会期中には韓国映画および文化人とのシンポジウムも数回開催。また多様なゲストも予定
  4. 文化庁の新進芸術家海外留学制度の推薦団体となる応募者二人を文化庁へ推薦した。
  5. 文化庁が東京国際映画祭事務局に委託した「世界映画人会議」(10月23日)の企画を担当

4. 広報活動等

  1. 当機構の設立の意義、活動内容を広く内外に広報するために、ホームページで、随時、情報の充実・整備を行った。
  2. 内山理事が中心となり、当機構のあり方を「映像産業振興機構の社会的機能と短期目標」として冊子にまとめ、また、参考資料として「英・仏・独をはじめとした映像振興を目的とした政策組織の事例」を作成。自由民主党コンテンツ産業振興議員連盟と知的財産推進戦略事務局で説明を行った。
  3. 当機構の英語版パンフレットを作成し(9月)、ベネチア国際映画祭など海外でも活動内容の理解を求めた。

各種関連会合への参加・後援

  1. 文化庁映画関係団体等の人材育成事業支援全体会議に参加 (4月26日〜)。
  2. 総務省関係団体のデジタルシネマ推進協議会の企画部会に参加(6月〜)。
  3. 文化庁が主催する「映画・メディア芸術に関する会合」(6月29日)の共催を行い、パネルディスカッションにおけるパネラーとの調整を行った。
  4. JETRO主催の「映像プロデューサーのための北米映画市場開拓講座」(11月2日〜5日)を共催し、応募者の募集協力を行っている。AFIのセミナーの主催、AFM(American Film Market)で当機構の広報を行う。
  5. その他、後援等
    • 文化庁主催「コンテンツ流通促進シンポジウム」(7月13日)で、上川事務局長がスピーチを行う。
    • 慶応義塾大学メデイアコミュニケーション研究所公開講座(7月13日)で、迫本理事長が講演を行う。
    • コンテンツIDフォーラム総会(7月15日)で迫本理事長が講演を行う。
    • 日本映像美術協議会総会(7月15日)で、上川事務局長が講演を行う。
    • 東放学園「コンテンツ・ファイナンスセミナー」(8月18日)を後援。
    • 九州大学シンポジウム(8月22日)のパネルディスカッションで、上川事務局長がパネラーを行う
    • 東放学園「映画・映像コンテンツセミナー「インターネットとコンテンツ--あたらしいユーザー像」(9月9日、16日、22日)を後援
    • 高柳記念未来技術フォーラム(9月14日)を後援

運営体制の整備

  1. 会員の募集(2月〜)を行っている。
  2. 特定非営利活動法人の登記が承認された (6月1日)。
  3. 理事会、成立記念式典、平成17年度通常総会を開催し、準備期間中の活動報告、収支報告、平成17年度事業計画の変更、会計収支予算の変更、定款修正、理事の選任、事務局の組織及び運営の変更等を行った(7月6日)
  4. 事務局の人員の拡充が行われ、放送業界(6月)、レコード業界からの出向者(7月)、契約者、人材派遣会社からの派遣者(8月)が加わり、従事者が10名となる。
  5. 経理規程、経理規程細則、印章管理規程(6 月1日) 、講師謝礼基準(8月15日)、国内・海外旅費規程(9月1日)の制定を行った。

活動報告